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35.鬱るんです!?

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気がついたら同棲生活が始まってはや2ヶ月。春はすぐそこ。

私は『通い妻』から脱し、『内縁の妻』への道を突き進んでいた。



最近悠介くんの様子がおかしい。

どういう風におかしいのかと言うと、元気がないし自分の殻に閉じこもりがちだ。

「ねえ、悠介くん。」

「なに?」

「今日の晩御飯何がいい?」

「そうだねぇ。」

「生姜焼きでいい?」

「そうだねぇ。」

「イルカにしとく?」

「そうだねぇ。」

お前はイルカを食べるのか。



こんな感じに、たまに会話が成り立たないくらいには

様子が変だった。





悠介くんの置かれている状況を整理してみよう。

①1年前に仕事をやめて公務員受験の専門学校生

夏には試験が始まる。

②アパレルショップでアルバイト中

この時は色々考えることがあったんだろう。

同じ大学を卒業した同級生達は社会に出て1年以上がたち、

仕事にも慣れてバリバリ働いている中で自分はフリーター。

彼の頭の中を開けると、将来への不安・焦りの文字が見えるようだ。

そんな脳内メーカーあったっけ。




私自身は仕事や苦しんでいた人間関係から解放されて

新しい土地で新しく仕事も決まった。

至って普通に、むしろ穏やかに過ごしていた。

今度はどうやら悠介くんがうつ病への道を突き進んでいる。

日中は悩んでいるのか、ただでさえ憂いを帯びている表情に

輪をかけたように憂鬱になっている。


まるでシーソーのようだ。

こちらが浮上すると、反対側に座っていた彼が傾いていく。




感応精神病と言うものがある。

うつ病患者に近い配偶者、親族、友人などが

近くにいることで共感しすぎるために共依存状態となり、

同じような精神状態になることを指す。

もしかすると、共依存が強すぎるがゆえに

悠介くんと精神状態までも共有してしまっていたのかもしれない。

鬱は喜ばしいことではないけれど、

私たち二人ってなんて仲が良いのだろう。(アホ)



これまで悠介くんには本当に助けてもらった。

優しいし、言うことは聞いてくれるし、

住処まで与えてくれた。

と言っても、ほとんど私が仕向けたようなもので

彼には自覚がないだろう。たぶん。

次は、私が彼を支える番だ。

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