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23.本当のことを

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ルメディカ シャインホワイト



初めましての方は第1話からどうぞ✨



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そこは悠介くんとよくお茶をしに来るカフェで、

平日の昼前はそんなに混んでいない。

今はもう行かないけれど、

パンケーキがふわふわで大好きだった。




話を戻す。

私たちは窓際の席に向かい合って座った。




恋愛心理学的に言えば

隣同士か、もしくはL字になるように

座った方がお互いにリラックスして親密度が高まる。

でも今回は、真剣な話し合いのため

真正面に向かい合った。







「それで、なんで元カノとまだ連絡を取ってたの?」

そのとき、コーヒーがちょうど運ばれてきた。

店員さんもこの少しだけピリッとした空気を読んだのか

笑顔が固い気がする。







人はなぜコーヒーの実を摘んで飲もうと思ったんだろう。

私たちがコーヒーを口にするまでに、

木を植え、花を咲かせ、実を摘み、豆を加工して焙煎する。

いくつもの工程があって、

たくさんの人の手が関わっている。

おいしくコーヒーが飲めることは

当然ではなく、実はこの上なく幸せなことなのだ。






ところで、こいつはいつまで黙っているのか。

私がコーヒーについて考えていた時間

沈黙していた。

顔を伺うと、真剣な表情でどう説明しようかと

考えているようだ。

こういう人とのやりとりに

確かな正解なんてものはない。

人間関係の難しいところだと思う。






しばらくして悠介くんが

ポツリポツリと話し始めた。

「元カノに振られてから、別れたのにたまに会う関係がずるずる続いてた。俺はヨリを戻したかったけど、あっちにはもう彼氏ができたみたい。」

「それっていつ?」

「俺が初めてうつ子さんと会った日に知らされた。」


だから、あんなに冷たかったのか。

元カノは予言者か超能力者なのか。

まるで狙ったようなタイミング。





『人生で初めて』っていうフレーズは、

なんだか特別な感じがして好きだ。

これまでも多用してきたし、

多分これからも多用していくと思う。

今回はちょっとネガティブだけど、

『人生で初めて会ったことも見たこともない女に殺意が湧いたわ』


「今、未練があるかと聞かれたら、正直言えばある。でも今回うつ子さんにLINEを見られて、今自分にとって必要な人って誰なのか考えたよ。そしたら、頭の中に真っ先にうつ子さんが浮かんだ。本当に傷つけてごめんね。別れないでください。」


悠介くんはたぶん本当に嘘をつかないで話している。

確証はないけれど、

嘘をついていない“顔”だ。

その時は確証はなかったけど、

後々証明されていくことになる。







今回は彼の正直でまっすぐな言葉を信用してみよう。

「わかったよ。でも、お願いがある。」

「なに?」

「元カノと2度と連絡を取らないで。」






もう涙腺が限界だ。涙が溢れてくる。

今まで彼と一緒に過ごしてきて、

優しくて人のことをちゃんと思える人だってわかった。

一途な性格で、元カノに未練たらたらだ。

そんな悠介くんに別れた後も

ずっと粉をかけ続ける女なんて許せない。

もう金輪際悠介くんと連絡を取らせたくなかった。

「わかった。今からうちに来てよ。連絡先を消したりするからさ、見ててよ。」

私は泣きながらうなずいた。





雨が降って、地面が固まる。

今回はまさにそのとおりだ。

「LINE勝手に見てごめんね。」

「もういいよ。」

「悠介くん、好きだよ。」

「俺もうつ子さんのこと、好きだよ。」

二人が暖かくて柔らかな空気に包まれる。

ああ、やっと本当の恋人になれた。

二人で手を繋いで彼の部屋へと歩いて向かった。




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