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36.女は外、男は内

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ルメディカ シャインホワイト

季節は春になり、悠介くんと出会ってから1年となった。

この頃には悠介くんは予備校へ行かなくなり、

部屋に閉じこもる毎日を過ごしていた。



人生のモラトリアムってか。

社会へ出発するための準備期間と言えば聞こえはいいが

私には現実逃避しているようにしか見えない。





悠介くんの心情は焦りや不安だらけだったろう。

それと同じく、私も気が気ではなかった。

今の私の野望、もとい目標は彼との結婚なのだ。

このままではヒモとなった悠介くんを養う生活か

二人ともうつ病のダブルネガティブスパイラルライフが始まりそうだ。





「ちょっと出かけてくる。」

「どこに?」

「面接。」

そう言ってスーツで出かけていった。

面接?公務員受験は受けないの?

実際問題、最近勉強している姿をほとんど見ていない。

やりたいことが見つかったのか。やりたいことがわからないのか。





その夜のこと。

「今日進学塾の面接に行ってきたよ。ぜひ来てくださいって言われた。本気で考えようと思う。」

「え?内定ってこと?そんなに簡単に決めていいことなの?第二新卒ってもう2度とないチケットなんだよ?」

「わかってる。ちゃんと考えるよ。」

私の人生にも関わってくるんだ。ちゃんと考えてくれ。

ここから私と彼の衝突が増えていった。





早く自立したい彼 VS 公務員試験を受けてほしい私

ファイッ!!

「ねえ。本当に塾に就職するの?」

「なんで?」

「早くちゃんと仕事したいのはわかる。でも、塾はストレスもたまるし、残業だってきっとある。受験シーズンは帰れないよ?前の仕事だってブラックで・・」

「わかってる!!」

「わかってるって!私は悠介くんのことを思って言ってるんでしょ!」

「もう放っておいてよ!!!」

こんなやりとりを何度したことか。

なんとか考えを改めて欲しいと思って言葉にしても、

悠介くんからしてみれば、それもストレスになっていたんだろう。

これは、こちらが諭そうとすればするほどドツボにハマっていくな。

そう思った私は、それからは自分からその話題について何も言わないようにした。






−数日後−

「色々調べてやってみたい気持ちもあるんだけど、ブラックかもしれないと思うと不安になる。うっちゃんはどう思う?」

これを待っていた。

「私は悠介くんがやりたいように選んだらいいと思う。自分で選ぶ方が後悔はないからね。どっちを選んでも私は悠介くんに付いていくから安心してね。」

「わかった。ありがとう。」



−さらに数日後−

「やっぱり内定断るよ。不安にさせてごめんね。」

「焦らないでちゃんと考えて出した答えは間違ってないと思うよ。」

この時は内心心底安心した。

彼が塾に就職していたら今の状況はまた違っていただろう。



女は外側に発散、男は内側で整理する

何も言わないということは、決して諦めた訳ではない。

悩みや苦悩を抱えた時、そもそも男女で対応の仕方が違う。

男性の場合、悩んでいる時は自分の中でまず整理しようとする。

そして、いよいよ解決できないときに初めて言葉で助けを求めるのだ。

その時にも自分の考えを押し付けるようなアドバイスではなく、

共感や頷きだけを心がける。男性に“最終的には自分で解決できた”

と思わせることも成功体験として重要だからだ。

男性とは逆に、女性は自分の周りに話して共感してもらうことで

悩みを発散する。

女性が男性の悩みに対してアドバイスする時は、

男女の悩みの取り扱い方に注意しよう。

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