初めましての方は第1話からどうぞ✨
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あれから雨の季節を通り過ぎ、
本格的に暑い夏がやってきていた。
晴れて本当の“彼氏彼女”になった私と悠介くんは
一緒に色々なところへ出かけた。
主に街をぶらぶらすることが多かった。
よくカフェ巡りをして、
コーヒーを飲みながら
たくさん話をしたことを覚えている。
元カノLINE事件を乗り越えて、
悠介くんは私が質問したことについて
どんなことでもオープンに話してくれるようになった。
彼の家族のことや出身校のこと、
以前の仕事のこと、
今まで付き合った人数、
マッチングアプリで会った人数や、
どんな女性と会ったのか
どこまでしたかなんかも教えてくれた。
いや、そのへんはできたら墓まで持って行ってくれよ。
いくらなんでも心開きすぎだろ。
悠介くんは楽しそうに話を続けた。
「そういえば、今度花火大会あるから行こう。」
人生山あり谷ありなんて言うけれど、
私の人生は山も谷もなく
ずっと底辺一直線だった。
そこへいきなり春が来た(夏だけど)
アラサー大歓喜(*ノ゚Д゚)八(*゚Д゚*)八(゚Д゚*)ノィェーィ!
『若くて可愛い好きな男の子と、夏のイベントを楽しめるなんて!!!』
『厄払いに行っておいてよかった!!』
『こんな彼を私に与えたもうた神様ありがとうございます!!!』
悠介くんにバレないように
表情には出していないけれど、
目からギラギラしたものが出そうになるくらい、
私の頭の中は完全にお花畑だった。
いや、実際何か出ていたかもしれない( ✧Д✧) キラーン
“仕事”、“彼氏”
まだまだ問題は残ったままだったけれど、
罪悪感を感じつつも
お花畑にどっぷりと浸かっていた。