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6.涙の朝帰り

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カーテンの隙間から入ってくる外の光で目が覚めた。

狭いシングルベッドに大人がふたり。

キチキチだが密着度はかなり高くなる。

時計はまだ朝の6時だった。


昨日出会ったばかりの彼の寝顔がすぐそこにあった。

『まつげ長い。鼻高い。肌も白くて私なんかよりよっぽど女の子みたい。』

そんなことを思っていると、いつの間にかまた眠ってしまった。




次に起きると、悠介くんはすでに起きていてテレビを見ていた。

私「おはよう。」

悠介くんはようやく聞こえるくらいの声でおはようと返事をしたけれど、

昨日と別人なくらいに雰囲気が違う。

私が話しかけても、なんだか怠そうな態度だった。



「早く帰って。」

悠介くんは笑いもせずに言い放つ。怒ってる?

部屋の中に雨雲が発生して、突然ゲリラ豪雨が降ってきたみたいに

一気に気まずい空気になった。


いい歳した女が、自分よりもかなり若い男の子の部屋にホイホイ着いてきて

一晩過ごした彼から『早く帰って』と言われる。なんて仕打ちだ。

私は何をやっているんだと、どうしようもなく情けなくなって

恥ずかしさが込み上げてきた。もうその場で死にそうだった。

私「うん。ごめん、帰るね。」

泣きそうになった。年上なのに

悠介くんの前で泣くのは嫌だったので

何とか笑顔を保ったまま帰り仕度をする。

こんな時にも年上としてのプライドは発動するのだ。

彼の部屋を出た。虚しさと悔しさと情けなさを抱きしめて。

人は恥ずかしさで死ぬことはあるのだろうか。

答えは、ある。

日本には『愧死』、『慚死』という言葉がある。

意味は“恥ずかしくて死ぬ”である。

ストレスや不安により、アドレナリンが大量に分泌され、血流に異常が出て死に至る可能性があるという。人は恥ずかしいとき、困惑するだけでなく、ものすごい恐怖を感じとってしまう。その為に心臓発作が起きてしまうことがある。

引用元:カラパイア 不思議と謎の大冒険

アドレナリンが大量に出ていたかどうかは謎だけど、

かなり大きなストレスを感じたことは間違いない。

よかった、死ななくて。





数分後、私は駅のホームにいた。

「辛すぎる」

自分の日常が辛すぎて、ここ最近は悠介くんと会えることを

楽しみにしてきたから、かなり精神的ダメージが大きかった。

私はきっと誰にも必要とされていない人間なんだ。

抱きしめていたドロドロとした感情と、我慢していた涙が一気に溢れてきた。

朝っぱらから電車の中で目を真っ赤にして泣いて、

鼻水まで垂らしている人を見たことがあるなら

それ、多分わたしです。

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